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〜 8の字巻き 〜

 第一回目は「撮影」の話ではなく、もうちょっと周辺の話からしていこうかと思う。
 
 アマチュアがケーブルを引き回すという機会は結構少ないかもしれないが、しかし例えば演劇などのでは、マイクケーブルの使用は必至であり、その際のケーブルの取り扱いは知っていても損はない。
 先ずは新人がこの世界に入った際に必ず出来るようにならなければならないケーブルの「8の字巻き」について解説したい。
 
 今回はキャノン端子付きのケーブル(XLR)で解説を行う。
 キャノン端子にはご存じのように二つのプラグ形状がある。
 下の写真で左の「オス」と右の「メスである」。
 日本のビデオ機器は通常、機器側がメスでケーブルはオス側を持ってくることが多い。海外などでは逆転していることがある様なのでケーブルの選択には注意が必要である。
 また、下図はキャノン端子(バランス型)の接続図を示すが、中にはホットとコールドの接続が逆になっている場合があるので特に出先などで調達あるいは別の業者からラインを貰ったりする場合は必ずチェックした方がいいだろう。
 

 さて、キャノン端子の話で話題がずれたが、早速「8の字巻き」をしてみよう。
 まず、ケーブルの先端を左手に持つ。この際ケーブルが「オス−メス」の仕様であるなら、左手に取り上げるのは必ず「メス」端子でなければならない。何故か? これは決してレディーファースト…というわけではなくメス端子は挿入される形状になっているため、内部にゴミや砂などが入りやすい。特に屋外や劇場のカーペットの上などでは異物が入りやすく接触不良の原因などになる。無論オスでもゴミは入るのだが、入っても入り口が広いため気づきやすいし、取り除くにしても比較的容易である。

 さて、巻きはじめよう。
 まず1巻き目は普通に順巻きすればよい。
 普通の巻き方ならこの巻きの方向で最後まで巻き取るのだが、8の字巻きはここからが違う。
 2巻き目はケーブルをひねってやる。写真でおわかりだろうか?
 この状態で巻いてやると、図のようにケーブルが巻きの内側に入ってくる。
 この際のひねり方は人によって違うようだが、結果的に同じになればよい。ちなみに私の巻き方は写真のようにケーブルの中に腕が入らない巻き方である。
 そして3巻き目は普通に巻いてやり、4巻き目はひねって巻いてやる。これを最後まで繰り返せばいいのである。
 なぜこの様な巻き方を「8の字巻き」と言うかといえば、奇数巻き目と偶数巻き目のどちらかの巻きの下側を持って巻きを開いてやると数字の8の形になるからである。逆に8の字にしたケーブルを一つの輪に束ねてやると今説明した巻きの状態が生まれる。

 8の字巻きは通常の巻き方と違って慣れないうちは、巻きの長さが揃わず汚いケーブルの束が出来てしまうが、繰り返し練習することで綺麗にしかも早く巻けるようになる。最低でも1m/1秒で巻けるようになるまで練習しよう。
 8の字巻きの利点は色々と言われるが、「長いケーブルがもつれずに引き出せる」ことと「束が綺麗に収束された状態になる」ことの2点により重宝されていることと思う。

 8の字巻きは音声・映像ケーブルだけでなく、電源ケーブルのセッティングの際も行う。
 通常、電ドラ(電工ドラム)で電源確保をする際は、例え長さが十分でもドラムから全てケーブルを引き出す。理由は中学校の授業で習ったと思うが「右手の」法則である。回転方向が一定のケーブルは一種のコイルとなり、また電ドラが鉄心の役割を果たすので電磁石のような状態になる。これでは磁界が生じ、電源要素として芳しくないので、全て引き出して地面に置いておく。この際、ケーブルを「8の字」のような状態(輪が2つできる状態)にして置いておくと電界がうち消し合うので悪要素が生まれなくなる。また電ドラは転倒防止なども含め、倒してセットしておく方がいいだろう。

 とりあえず第一回目は此処まで。
 長いケーブルを持っていない人でも手元のLANケーブルや、引っ越し用のケーブルでも練習できるので早速やってみよう!
 8の字巻きができるまでは、次の単元に進んではいけませんよ!

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